俺は医局をやめるぞ! ~後編~

マイナー外科医です。ちょっと好きなキャラのディオっぽく言ってみました。タイトルの通り医局を退局しました。正確には今年度で退局決定です。

なお、記事中の~年前というのは2020年7月から遡っての時間経過です。わかりにくいですがご容赦ください。

前回、医局を辞め転職するにあたってコンサルタントにこちらの希望条件を伝え、転職先を探してもらいました。

8ヶ月前 勤務候補先に面談

面会から2,3日経ってメールで返事。自分の中ではかなりの好待遇と考えていた条件だったので、鼻であしらわれるかと思いきや・・。

1つの主な専門医資格とそれに付随したサブスペシャリティ1つしかもっていないにもかかわらず、希望にほぼ近い条件がゴロゴロ転がっているとのこと。

「マジですか・・・!」

とりあえず添付された勤務条件の詳細が記載されたPDF5,6件を妻と一緒に比較しながらより条件の近い2つの医療機関を見学、面談することに。

寒くなる前の11月頃、当直明けを利用し半ば強引に半休扱いで早退(変な日本語と思うでしょ?これが医療界なんです。)。コンサルタント同伴の上勤務候補先に伺いました。もちろん慣れないスーツを着て。2つの病院とも訪問時の流れは、多少の順序は違えどほぼ同じだったので、最初に訪れた病院で説明します。

①10分前くらいに病院敷地内でコンサルタントと待ち合わせ。

医者は時間に大変ルーズですが時間厳守。コンサルタントの方は1時間前着を想定し、車ではなく公共交通機関で来られてました。それでも運悪く電車の遅延あり、迂回路を使用され15分前着でした。デキる漢です。

②希望の最終確認。予め先方にも条件を伝えており、その解答。

ほぼ満額回答。引越代も支払っていただけるとのこと。但し通勤手当、住宅手当は賃金に含まれ、学会費用は10万円まで(発表時は国内無制限)と。

③面談室へ案内される。まずは人事部長と面談。

履歴書に目を通しながら会話。地域柄、我が所属のマイナー科の医師が不足しており、病院として拡充を図る予定、現在大学からの派遣・非常勤で回していたが、質も揃わず非効率的なため常勤を探していたと。それを踏まえ当院でどのような働きをしてほしいかについて説明をうけました。細かい条件についてはコンサルタントが話を行い、こちらから説明することはほとんどありませんでした。

④院長・理事長と面談。

現在の医局についていろいろ質問を受ける。教授ってどんな人?なぜ医局を辞めようと思ったの?なんか面白い裏話ない(末端だから無いっす)?

その他の主な話は病院の理念など。辞める理由に関しては、現在所属の医局を非難するようなことは言わないようにしました。まあ、思うことはいろいろあるんですが。あくまで落ち着いた生活を手に入れたい、と伝えてました。ホントのことです。

⑤所属科部長と面談。

実務的な内容でした。どのような仕事がしたいのか、スキルは何を持っているのか、今まで経験した症例などなど。

今まで3次救急病院や、大学病院、手術の多い病院で勤務していたため、この病院では物足りなくなるかもしれませんよ、と心配してくれていました。そこは自分の中で納得できる所なので大丈夫。

⑥各部署へ案内。医局、病棟、手術室、外来等。

病棟師長、手術室師長や各部長と立ち話。数分の話のため決して深い所まで理解できた訳でありませんが、少なくとも嫌な印象はわかず。建て直して10年未満であり、キレイな病院でした。決して大病院でもネームバリューがある病院でもありませんが、問題なし。その地域に住んでいた友人がいたので評判を聞いてみても悪いうわさはありませんでした。

⑦再度面談室へ。人事部長と病院について互いに質問。

勤務している各科の医者は、大学から派遣されている人が半数で、後はマイナー外科医と同じようにコンサルタントを介して就職しているとのこと。研修医はおらず、マイナー外科医あたり(30台前半)が一番若手でした。

とにかく、長く常勤で働いてもらうため、働きやすい環境作りに腐心しているとのことでした。

⑧コンサルタントと数分立ち話をして解散。

2つ見学を終えた後の立ち話です。

「どうですか?どちらもQOLと給与を考えるのであれば今よりは格段にいいはずです。病院のネームバリューはどうしても下がりますが。ただ、先生には○○病院の方が環境的にも勤務内容的にも合っていると思います。△△病院は売上に厳しい系列病院ですので、常に尻を叩かれますね。」

「あと個人的には、外科系の先生によくある事ですが、特に今までバリバリ働いていた方に多いんですが、急に仕事内容が楽になることで燃え尽き症候群みたいになって後悔する先生が少なからずいます。それが心配ですかね。大きな決断です。慎重に判断してくださいね。」

他にもいろいろ提案や転職にあたっての注意事項を説明していただきました。

話し終えた後、颯爽と帰っていく姿はどこか大きく見えました。

しかしめっちゃ高そうな靴と時計と眼鏡と指輪してたなぁ・・・。

7ヶ月前 決断

医局を離れる心配点は大きく3つ。

①最新の情報・技術に取り残される

大学は最新の治療を行うところではありません。最新の治療、さらにその先を生み出すところです。関連病院であってもその情報、技術に触れることができます。退局すればそれらから離れてしまうことは否めません。

ただ、情報に関してはPubMedなどを利用し海外・国内どちらの情報も十分知識をアップデートすることは可能ですし、後れを取ることはほとんどないと考えています。むしろ医局内にいても論文を読まない、古臭い治療を行っている医師は多数います。

ただ技術に関しては病院の設備等にもよりますが、これは妥協するしかないかもしれないですね。

②医局員との関係性悪化

医療業界は狭い世界です。学会では顔を合わすこともありますので喧嘩別れはなるべくしたくないです。

他科の同期は、辞める時に「もう2度とこの地域で働けると思うなよ。」と言われたり、だいぶ昔の話で自分が3年目で、教授も先代の時ですが、先に医局を離れた先輩が辞めるまでずっとある特定の講師達から”口撃”されていたり。その先生は大学院4年生在籍時に辞めたので、大学病院内にいるから攻撃対象になりやすいってのもありましたけど。

ただ、ここぞという時、自分の心は図太いです。そんなのあまり気にしませんし、喧嘩別れはしたくないけどその時はまあ医師免許持ってたらなんとかなるだろ、と。

これは非常勤、スポットバイトをすることによって自信がついたのが大きいです。”商品としての自分”、その価値が大体ながら理解できたのです。

ちなみに先ほどの先輩も今は普通に他病院で勤務されています。たまたま2人で食事する機会がありましたが、以前より生き生きとされておりました。そのことも医局を辞める理由になったと思います。

医局に守ってもらえない

つまり能力のない医者と判断されたらクビになったり、系列の医院・診療所に飛ばされたりしないか、といったところです。

医局に属する医者であれば、どんな”問題のある医者”であっても、転勤はあれどクビになることはまずありません。むしろ”問題のある医者”が派遣された病院には、その補佐をするため厚めに医局員が補充されたり、その医者自身は転勤もなく長期間同病院で勤務することが多いです。皆さんのところでもそうじゃないでしょうか。医療界以外でも同じような話をよく聞きますね。

これについては、コンサルタントに相談。

被雇用者が法律で圧倒的に守られており、また医師という希少性も考えるとよっぽどの勤務怠慢、契約違反がない限りクビにされることはない、と。

但し、法律に触れることをすればそれをクビの口実されるので、①女性関係②車の違反は医局を辞めた後はいつも以上に要注意、とのこと。

以上、自分の中で上記心配事を消化し、転職を決定。コンサルタントにメールで連絡しさらに細かい条件を調整。給与面でもうちょっと交渉してみますとコンサルタントから返事。そしたらなんと!!

給与は最初の条件よりポンっと数百万上乗せ!

まあ多少上がるとは薄々感じてました。むしろ最初の条件は給与少なめに言ってきてるんやろなぁと思ってたくらい。でもまさか就職決まってから上乗せしてくるとは(笑)。

今の非常勤、スポットを継続できれば2000万超、さらにその上も夢じゃなくなります。

しかも今よりQOLアップで。

7ヶ月前 所属先部長に説明、教授に面談

転職先と契約書を交わした後、現病院の部長に経緯を説明し教授のアポもとりました。

⇒これについては長くなりそうなので別途記事にしようかと。しないかも。

バレたら嫌やし。こんなブログ誰も見てないか(笑)。そんなに揉めてはないです。

現在~

なんやかんやあって現在。はしょりすぎ?

コロナが大流行し、所属先の病院でバタバタしていました。

落ち着きはじめ、ようやく1か月前に同期、同僚に伝えたくらいですかね。忘年会などで辞めたいとは言っていたので、皆薄々その話だろうな~と分かっていたみたいですが。

まとめ

まさかの後編なのに完結しませんでした。まあ、まだ完全に辞めた訳ではないので、辞めてしばらくしたタイミングで最終編として報告させていただきます。その時までブログ継続していればですが。

※これは新型コロナウイルスが猛威を振るう前の話です。3月以降非常勤・スポット案件も激減し、常勤の案内も病院からの辞退が相次いでいるとのことです。コロナ情勢が落ち着くに従い、紹介件数も回復してきているようですが、転職を検討するにあたってはご自身で慎重にご判断ください。

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